魔王

伊坂幸太郎「魔王」です。
内容はというと、政治の話(ファシズム)が主軸なんですかねぇ。

政治家の映るテレビ画面の前で目を充血させ、必死に念を送る兄。山の中で一日中、呼吸だけを感じながら鳥の出現を待つ弟。人々の心をわし掴みにする若き政治家が、日本に選択を迫る時、長い考察の果てに、兄は答えを導き出し、弟の直観と呼応する。ひたひたと忍び寄る不穏と、青空を見上げる清々しさが共存する、圧倒的エンターテインメント。

憲法9条改正などを取り上げた、少し前に問題になったようなことが書かれています。
ミステリー要素は少ないけれども、「死神の精度」の登場人物が絡んできたりと、なかなか楽しめた作品でした。
タイトルの「魔王」はいろんな意味で、いろんな人が「魔王」なんであると考えさせられました。

魔王

魔王