終末のフール

さてさて、先日伊坂幸太郎原作の映画を観たのですが、今日は本です。
短編小説の「終末のフール」を読みました。
内容はというと、↓

あと3年で世界が終わるなら、何をしますか。
2xxx年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、仙台市北部の団地に住む人々は、いかにそれぞれの人生を送るのか? 傑作連作短編集。

短編ではあるものの一連のテーマが決まっています。
上にも書いてありますが、3年後に隕石が地球に衝突するという設定で、すべて同じ団地に住んでいる人たちです。
以前読んだ「砂漠」もそうでしたが、今回もミステリー要素はありませんでした。
この人の好きな手法である話間の些細なつながりはやはり出てきました。今回は他の作品でなく、この本の中の短編ごとにつながりがありました。こういった手法は私も結構好きです。ついつい、読んだところを、また読み返すということをしてしまいます。

全体的に、のどかな感じのストーリーでしたね。感想としては。3年後に滅亡という設定ですが、暗さを感じさせない描写でしたので、それなりに楽しめました。
でもでも、もう少しの衝撃を期待してしまうなぁ。この人の作品が好きなだけに。

終末のフール